バリ島スペシャル企画

バリ島のネスカフェブラックの何が黒いのか考えてたら、「高度な徳」に辿り着いた。

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「そもそもブラックコーヒーって甘くないコーヒーの事ではないんじゃない?」

 

 

そこに辿り着いた僕は急いでスマホを取り出し、wikipediaを開く。

 

 

 

「『ブラック・コーヒー』(原題: Black Coffee)は、イギリスの小説家アガサ・クリスティの戯曲。エルキュール・ポアロものの推理………違う、これじゃない。

 

 

 

今アガサクリスティについて調べて「阿笠博士はアガサクリスティに由来するんだ!ネットだと黒幕って言われてるけど、どうなんだろ・・・」などと言えば、この悩みは解決していくのか。いや断じてそうではない。それは工藤新一の推理も追いつかないほど、とんちんかんな事である。

 

 

どこだ…どこにあるんだ…。知に飢えた猛獣がインターネットの世界を縦横無尽に駆け巡る。

”砂糖を入れても「ブラック」と呼べるのか?コーヒーのプロに聞いた”

 

「第一線の専門家たちがニッポンに「なぜ?」を問いかける」をテーマにしたMAG2NEWSというサイトにこんなタイトルの記事を見つけた。これだ、これを求めていたのだ。

 

 

急いでページを開き、僕は答えを探す。

 

 

そして、「一般的には「ミルクが入っているかいないか」がブラックの定義であり、砂糖が入っていてもブラックコーヒーであるそうです。(上記サイトから引用)」という決定的な一文を見つけた。

 

 

 

…そうだったのか。

 

 

パックに入っている飲み物の中身の色について言及しているこのパッケージもどうかと思うが、何もウソを言ってはいなかったのだ。

 

さらに言うならば、海外ではこれが常識で、日本にある「ブラック=甘くない(無糖)」という認識の方がマイノリティだったのだ。

 

もっとシンプルに考えるならば、「ブラック」が本来意味するものは「黒」という色であるから、僕の「何がブラックなんだ。」という、あの悲鳴にも似た「問い」の方が、見当違いなのである。ブラックコーヒーという名前に必要な要件は満たしているのだ。

 

ああ、「ブラック」という色概念に「コーヒー」という状況が加わることで、僕は勝手に「甘くない」という小さな秩序の思い込みを付け足してしまっていたのか…。なんとも…わらけてくるではないか。

 

 

「思考がアンストッパブル」

さて、ブラックコーヒーの話はこれで解決したが、僕の思考は余韻で動いてしまう。(それは恐らく、今回起きたこの不気味な事象に対して、「一度抽象化して小難しく考えなければ、落ち着かない」という哲学者ならではの、どうしようもない性格に起因しているのだが。)

 

 

まず、今回起きたことを、より抽象的に解釈するのであれば、こうだ。

 

 

”とある集団の秩序(ブラックコーヒー=甘くない)を、ものの見事にすり抜けた現実(尋常じゃなく甘いブラックコーヒー)に出会い、戸惑った。”

 

 

日本語で検索し、解決するレベルの専門性しか保持しない戸惑いではあったが、僕の中で「ブラック=甘くない」が絶対的な秩序であったのは疑いようがない。

 

いや、いかなる専門性であろうと保持されている限り、主体となるものは一般とは呼べない気もしてきた。つまり「専門家に聞いてみた」という記事があることが、「ブラックコーヒー=甘くない」という認識の一般性を確固たるものにしているのではないだろうか。

 

 

何はともあれ、今回の事件を通じて僕は世界の不条理性に触れたことになる。

人間(世界)は不条理なものであるが、それを理性の働きによって暴力的に秩序付けたものを僕らは理解しているのであって、それは本来の実相とは異なっている……と僕は考えている。今回の場合、国による秩序のズレが戸惑いの原因であった。インドネシアと日本人の思考の編み目がズレていることだ。

 

これは海外で生活していく上では本当によく遭遇する。

 

例えば宗教。ヒンドゥー教徒にとっては「牛は神聖なもの」という秩序があるが、僕にとっては「ごちそう」だ。

例えば生活レベルの知恵。インドネシア人にとっては「夜のシャワーは避けるもの」という秩序があるが、僕にとっては「日常」だ。

 

 

となると、ここで1つの疑問が生じる。それは極力秩序の理性に縛られず、最低限の意味だけを汲み取って生きていくべきなのであろうか。その方が「あ、違うんだ」とならずに生きていけるのであろうか。

 

 

いや、それもまた違う。それは特定のコミュニティでの秩序の一切を無視した会話をシミュレーションしてみれば容易に理解できるであろう。

 

 

読者さん「空港、明日は開きますかね?」

僕「えー、まず、空港というのはインドネシアバリ島にあるデンパサール国際空港のことでしょうか?」

読者さん「はい。(なんだこいつ)」

僕「そして、明日というのはグレゴリオ暦でいう2017年○○月○○日という認識で間違いないでしょうか?」

読者さん「ああ…」

僕「となると、デンパサール国際空港は昼でも夜でも(物理的には)閉じないので常に開いていると思うのですが。空港が閉じるということについてもう少し詳しくお聞かせ願えますか?「明日開く」を問うということは、現在閉じているということですよね、ということは工事が行われるということでしょうか?」

読者さん「ああ…大丈夫です…。」

 

 

こんなやつがいたら誰も僕にメッセージを送ってくれないであろう。逆も同様で、1を伝えただけで、10ならまだいいものの、こちらの意図しない100を勝手に理解されるほど煩わしいものはない。

読者さん「初めましてー、あの、さいk」

僕「真理が見えた。」

 

 

 

ではどうしたらいいのか。

 

 

 

一口だけ飲んだネスカフェブラックを前に考えてみた。

 

 

東洋哲学に「中庸」という概念がある。「四書」の中の1つに『中庸』という一篇があり、その中では「過不足なく偏りのない」ことの重要性が説かれている。まぁ読んだことはない。

またギリシャの哲学者ソクラテスが『二コマコス倫理学』の中で「メソテース」という徳について触れているがそれも同様に「超過と不足を調整する徳」である。これは少し読んだが山手線に置き忘れたから全部は読んでいない。

 

 

きっと、そういうことなのであろう。

 

 

「コーヒー代に」というあの一言に対する認識も、もしかするとあの方は「コーヒー代」=「コーヒーを買うお金」ではなく、「コーヒー(を含む、何か好きなもの)を買うお金」を意味していたのかもしれない。その点に関しては僕は必要最小限の意味理解しかしていなかった。

僕の思考は初めから偏っていたのかもしれない。

それがわかった瞬間、僕は一口しか飲めなかったネスカフェブラックをそっとゴミ箱に入れ、

 

颯爽とペプシのフタを開けていた。

 

ー 完 ー

 

 

 

 

最後に

この駄文にお付き合いいただきありがとうございました。今回はネスカフェブラックコーヒーのお話でした。

 

みなさんも、自分自身を無意識に縛り付けていませんか?

「”そうだ”とされているもの」は本当に「そう」ですか?

本当に、本当にそれは、一度しかない今のあなたが力を注ぐものですか?

 

という問題を置き去りにしてこの記事を閉じようかと思います。

最後にはなりますが、バリ島のネスカフェブラック、

おすすめはしません。

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HORI

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ホリです。バリ島在住。企画立案、執筆、画像作成、記事編集などなんでもやります。哲学で培った本質を培う目と異常な行動力で、常識をぶっ壊しながらなんでもできます。あー、ひたすら日向ぼっこしたい。

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コメント

    • ξ^.^ξマーメイド。&【kai】
    • 2017年 12月 08日

    Selamat malam.
    一問一答楽しくみて居ます
    バリ島在住のξ^.^ξマーメイド。&【kai】夫婦です
    4年前バリ島に住み始めた頃ネスカフェブラックを一口飲んで吐き出しました
    予想と大きくかけ離れて居たから・・・異常だと思ったんですね
    トラウマで今でも缶コーヒー、紙パックコーヒー、ボトルコーヒーは飲めません

    バリ島に缶コーヒー、紙パックコーヒー、ボトルコーヒーの甘くないブラックコーヒーが
    売っているか調査お願いします
    有ったら手軽にコンビニで買って飲めるので助かります。

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