バリ島で生活してると不思議な声や音が毎日聞こえます。
ホリ
今日も変わらずいい天気。道端でたむろ日和です。
※ホリ：バリ島に住んで約１年。だいぶバリ島についての知識が深くなってきた。声がとにかく小さい。すぐ謎の思考回路に入るのがやっかい。
ちゃんなる
ホリさんおいっすー！
※ちゃんなる：バリ島に越してきて約１か月。まだバリ島についての知識が浅い。見た目は小奇麗さを装っているが、中身は下ネタを話すおじさん。
ホリ
ういっすー。
ちゃんなる
バリ島は今日も暑いねー。
ホリ
このために越してきたからねー、俺は。日向ぼっこサイコー。
ちゃんなる
昔は大概ここに居たらしいけど、なんでなの？通りの音がBGMすか？？(笑)
ホリ
うん。俺のホリコンランキング、一位は「喧騒」だからね。
ちゃんなる
へー。（鼻ホジホジ）
ちゃんなる
ねえねえ、そーいえばね、昨日の昼間に通りから変な声が聞こえてきたんだけど・・・
ホリ
変な声・・・？？って、どんな？
ちゃんなる
えっとー、声っていうかたぶん歌なんだけどね・・・。
ちゃんなる
アーレーコーレーアレアレアレアレってやつ。
ホリ
は？何言ってんだコイツ？いや、でもちょっと待てよ。
ホリ
「アレ」のあとに「コレ」が何回か連続する、、、、、、つまり、アレコレではなく、【連続】に注視してみるとまた違った捉え方ができるな。
ホリ
「連続」ねえ・・・・・・・・・・・
ホリ
かの有名なフランスの思想家ジョルジュ・バタイユは、人間は常に非連続な存在であり、連続性へのあこがれを抱き続けると言っていたな。つまり、生まれ落ちたその瞬間から、死ぬまでという”時間”の中という制限があり、かつ他者と自己も全くの別物として認識されるが、その中で連続性への回帰、奇跡の永遠化を夢見たり、非連続な存在である他者との連続性を求めるとことで、それは確かあの本に詳しく書いてあったな。ええと・・・・・
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ホリ
あーそれはね、『エロティシズム(著:バタイユ)』の事だよ。
ちゃんなる
え？！マジで？！昼間から？！
ホリ
うん。まぁ、バリで日本のややこしさから離れて、こうやって物事に耽っているといろんな本に出会うのさ。
ちゃんなる
さすがっすね！！！
ヤヤン
まいどー。
※ヤヤン：ホリの親友ヤヤン。ジャワ島出身。お土産屋さんで働いている。日本語は少し出来る。既婚者。
ホリ
おー、おつかれ！
ちゃんなる
おつー！
ちゃんなる
ねえヤヤン、アーレーコーレーアレアレアレアレってさ
ヤヤン
あー、ジャグンマニスの事？？
ちゃんなる
！！！！！！？？？？？？？
ヤヤン
え、何、ドシタ？？
ちゃんなる
え、あのさ、エロティシズムの事じゃないの？？
ヤヤン
ええ？？なにソレ？ダメジャン。関係ないヨそんなの？
ちゃんなる
は？へ？え？
ホリ
あー何なに、ジャグンマニスの話？言ってよー。いやさ、だって、普通に考えたら、連続性のヒントから導かれる哲学のお話はエロティシズムじゃん！
ヤヤン
・・・・・。
ちゃんなる
・・・・・。
ホリ
ジャグンマニスってのはねー、「ジャグン」がトウモロコシ、「マニス」が甘いって意味で、ちゃんなるが聞いたのは「トウモロコシ甘いよー甘いよー」って、バイクでトウモロコシを売ってるおっちゃんの声だね。
ちゃんなる
ほうほう。つーか、君、私の歌で察しろよ。
ホリ
え、だって、ジャグンマニスの歌なんてホリコンランキング１００位にも入ってないから無理だよ。
ヤヤン
ダメジャン。
ちゃんなる
つーかホリコンランキングってなんだよ・・・。
ちゃんなる
あー、でもさバリ島で生活してて思ったのが、日本だと聞きなれない音いっぱいするよねー！
