ジャガッナタ寺院とは?
ジャガッナタ寺院は、デンパサール中央部にあるププタン広場の近くにある寺院。
「ジャガッ」というのはインドネシア語で「宇宙」「世界」という意味があります。とても壮大なスケールの名前が付けられている寺院ですが、その宇宙を象徴するのが敷地内にある「パドマサナ」という塔であり、そこに設置された亀と2匹の蛇の石像です。
実はバリ・ヒンドゥー教には「世界はブダワン・ナラという世界亀によって支えられている」という考えがあります。そして世界亀のブダワン・ナラにはアンタボガ神という蛇の神様が巻き付いているのです。
この世界はアンタボガ神が創造したとされているので、バリ・ヒンドゥー教の宇宙観には亀と蛇が欠かせません。ジャガッナタ寺院という名前に相応しい石像です。
更にパドマサナの塔の中には、バリ・ヒンドゥー教の最高神である「サンヒャン・ウィディ」が祀られています。サンヒャン・ウィディはヒンドゥー教の三神、シヴァとヴィシュヌとブラフマーの能力を一体化させたものなのだそうです。
世界を支えるブダワン・ナラ、世界を創造したアンタボガ神、最高神であるサンヒャン・ウィディ。この3つが揃うジャガッナタ寺院は、まさにバリ・ヒンドゥー教の宇宙観を具現化した寺院だと言えるでしょう。