タジェンとは?
タジェン(Tajen)は闘鶏を意味するバリ語で、「オラダン」の日など、バリヒンドゥー教の儀式としておこなわれます。
オダランは寺院の創立日を祝うお祭りで、神様がおりてくる日といわれています。バリ島の寺院がふだん閉まっているのは、オダランやガルンガン、クニンガンなどの特別な日にしか神様がいないと考えられているためです。
タジェンで戦う鶏は闘鶏のために飼育されており、籠にいれて大切に育てられます。ただし、戦いのさまは過酷で、2羽の雄鶏は右足首にくくりつけた刃物で相手を攻撃し、どちらかが絶命するまでつづきます。
負けた鶏の血は悪霊である「ブタ・カロ(闇に棲んでいて、時には人間に悪さをするといわれている)
」に捧げ、人々の生活を邪魔しないようにするという、宗教的な意味合いをもっています。
オラダンはバリ島独自の暦である「ウク暦」がもとになり、210日が1年になります。バリ島には寺院が1万以上あるといわれているので、島全体をみわたせば、タジェンは日常的におこなわれています。
インドネシアは賭け事が法律で禁止されているので、賭博が目的のタジェンは取り締まりの対象ですが、宗教儀式のときは黙認されることがほとんどです。