クビャールドゥドゥッとは?
クビャールドゥドゥッはバリ舞踊の中のひとつで、座ったままの体勢で行われるものです。「クビャール」は「稲妻」という意味で、「ドゥドゥッ」は「座る」という意味があります。
座ったままのバリ舞踊というと、一見体力は必要なさそうな気がしてしまいます。ですが、座っているように見えるその体勢は、実は中腰になっているのです。
その上、名前の通り稲妻の様に激しく動くスピード感のある舞踊。ガムランの演奏に合わせて中腰をキープした体勢で扇子を動かし、素早く動き回るためにはかなりの技術と体力が必要となります。
クビャールドゥドゥッが創作されたのは1925年で、比較的近年になってから作られた舞踊です。創作者は有名な舞踏家であるイ・ニョマンマリオ氏。バリの北部にあるシンガラジャで生まれた舞踊だと言われています。
体力が必要になるためなのか、クビャールドゥドゥッの踊り手は女性の衣装を着ている男性です。現在までの間にその中でも有名な踊り手は何人か誕生して、ワヤン・プルワントやデワ・ニョマン・イラワンが代表的な存在です。
デワ・ニョマン・イラワンは来日公演を行うこともあり、タイミングが良ければ日本で舞う姿を楽しむことができるかもしれません。