ガベンとは?
ガベンはバリ・ヒンドゥー教におけるお葬式のことです。日本でお葬式と言えば悲しみに暮れるイベントですが、ヒンドゥー教の教えは「輪廻転生」。ここからまた新たな生が始まることになるので、人生の一大転機といったイベントです。
ガベンの日は村の住民全員が参加して、山車のようなものに亡くなった方を乗せ、町の中を練り歩くという儀式があります。この儀式は死んだ方の魂が戻ってこないようにするためのものです。
この時は道路も通行止めになるほどの大きなイベントで、その間車は山車が通り過ぎるのをその場で待つことになります。
そして町を一通り回ると、遺体をプヌランガンと呼ばれる棺桶の中に移動させます。その後僧侶がお祈りをして、プヌランガンの中に供物を入れたら火葬という流れは日本と同様です。
棺桶は日本や西洋のものとは違い、カラフルな動物の形をしたものです。その動物も獅子や象、魚など様々ですが、亡くなった方の階級によって動物が決まります。
ガベンは人がたくさん参加してお供え物も多く必要になるため、バリ・ヒンドゥーの儀式の中でもかなりの金額が必要です。そこで、亡くなった方を一旦お墓の中に埋め、何年かに一度合同ガベンを行うという場合も少なくありません。