ウパチャラ・ティガブラナンとは?
ウパチャラ・ティガブラナンとはバリ・ヒンドゥーで行われる儀礼のひとつで、赤ちゃんが生後3か月になったときに、元気に育つようにという願いを込めて行われるものです。
バリ・ヒンドゥーでは「生まれる」「生きる」「死ぬ」という三段階に人間の人生が分けられていて、ウパチャラ・ティガブラナンを行うことによって、赤ちゃんは「生まれる」の段階から「生きる」の段階にステップアップするのです。
元々の形としては赤ちゃんを川に捨て、両親以外の人がその子を拾い、両親の元に連れていくというものでしたが、現在では赤ちゃんの代わりに土でできた人形を川に流すという方法がとられています。そして、その川の水で赤ちゃんを清めるというものです。
ですが現在でも疑似的に赤ちゃんを川に流すことを行う場合もあり、その場合は水を張った桶の中に赤ちゃんを入れるという儀礼を行います。赤ちゃんに水をかけて行われる場合もあり、地域によって少しずつ違いが見られます。
どの方法にしても赤ちゃんを水で清めた後は、赤ちゃんにブレスレットやネックレスなどのアクセサリーをつけ、その後命名式を行います。
ウパチャラ・ティガブラナンは準備に数日間をかけて、儀礼自体も半日ほどかかる大きな行事です。世界中のどこでも子供を大切に思う気持ちは同じだということですね。